ジブリ作品の中でもスピリチュアル要素の強い作品『もののけ姫』
私の年代的に小学生から中学生になるあたりで制作されていた記憶がありかなり話題になっていて上映の時には社会現象にもなった素晴らしい作品です。
神聖な日本を上手く表現している『もののけ姫』は全世界で愛されています。
作品は主人公のアシタカ目線なのにタイトルが『もののけ姫』という何とも宮崎駿の深い考慮が入っているところがアーティスティックで大好きです。
昔は流し見をしていましたが、最近よ~く考察してみたら背景に幾つかの隠されているモノを発見したので紹介したいと思います。
ジブリ作品の考察は世の中に色々出回っていますので巷でよく見る考察は今回はしないでおいてスピリチュアルな観点から見た考察を幾つか紹介しようと思います。
複数の時代背景とスピリチュアルの関係
小さな村の戦に巻き込まれちゃっかり逃げているジコ坊がこちらの画像です↑
まずもののけ姫の時代背景ですが、よく言われているのは室町時代(戦国時代)です。
確かに公式でもそう言っているかもしれませんが、多分宮崎駿監督は神々を語る上でスピリチュアル的に幾つかの時代背景を作中に潜ませています。
スピリチュアルに詳しい人だったら見ていてすぐに気づくと思います。
室町時代
まずもののけ姫を見ると大抵の方は『侍が出てくる戦』や『石火矢』を使っている背景から戦国時代をイメージすると思います。
あのへんは確かに戦国時代の室町時代が背景になっているようです。
しかし作中には他にもいくつかの時代背景が見え隠れしています。
宮崎駿監督は時代によって人間と動物や植物におけるスピリチュアル能力の変化があったことも描いていて、スピリチュアルアーティストとして凄いとしか言いようがありません。
縄文時代
もののけ姫の作中には縄文時代の時代背景も描かれています。
それがアシタカがいた村の時代背景です。
村の住民が『大和との戦に敗れこの地に移り住んではや500年』みたいなことを言っているので全体的な時代背景の設定は縄文や弥生時代よりはるかに後だと思いますが、あの村は明らかに縄文時代の面影があります。
それがアシタカが村の衆が集まっているお社で腕を見せたシーンの後ろに移っていた縄文土器です。(岩の間にある社でしたが、昔から神道では岩や山に神が依(よ)りつくとされていました)
縄文時代というのはまだ人間の脳の中にある『松果体』がクルミほどの大きさがあったと言われている時代です。ちなみに現代では豆粒くらいで石灰化されつつあります。
松果体はケイ素でできており物質の要素としては水晶などと同じです。形はそれこそ松の実のような形です。
その松果体が活性化されると宇宙と交信ができたりスピリチュアルの能力が非常に高くなります。
そして縄文人は松果体を使って宇宙と交信していたと言われています。
それが縄文土器や土偶に表れています。
縄文土器や土偶に刻まれている『渦巻』の模様は宇宙のエネルギーそのものを表しています。
渦はよくボルテックス(vortex)とも言われますね。ちなみに縄文時代と同じ頃アボリジニー達も渦巻の壁画などを描いていたり世界中で渦巻のアートが発見されている時代です。アボリジニーは特にスピリチュアル的に宇宙との繋がりが強い人種で有名です。そして縄文人も同じくスピリチュアル的にとても注目度の高い人種です。
アシタカが腕を見せるシーンでアシタカがもらった呪いの渦の痕の後ろに縄文土器を描かれています。そこでアシタカ達の村では縄文時代のスピリチュアルの精神や能力がまだ生きているという事を表現しているのだと思います。
縄文土器はとても複雑な作りでてきていて現代の科学でも再現する事は不可能と言われています。
弥生時代に入り海外からの侵略と人間の支配が始まり土器などはもっと単純な形になっていったのには理由があります。その理由は海外からの侵略者には縄文土器を作る技術が無かったという事です。
縄文人の叡智というのは凄かったのです。
呪いと神道の祓い清めにも深い関係があり、一瞬ではありますが縄文土器と一緒に出してくるのは本当にスゴイ深いところまで考慮して描写していると感じました。お社の柱にも渦や三角がたくさん描いてありますね。ピラミッドなどの三角もエネルギーを放出させる重要な図形として知られています。
ちなみにデイダラボッチの体の中にもアシタカがもらった呪いと同じ紋章がありますね。
動物や自然と会話ができる時代
縄文時代の続きにもなりますが縄文より前の時代の人間は松果体が発達しておりテレパシー的な能力があったと言います。
それで宇宙と交信していたと言われています。
まぁ土偶とかは明らかに宇宙人ぽいですもんね。
テレパシーとか交信はどうやるかというと周波数帯の送信と受信みたいな感じで考えると簡単です。
ラジオとか通信機器が電波を飛ばして受信するのと同じです。
昔の人はそれができました。
これがもののけ姫の作中で登場人物の時代背景とスピリチュアル能力の見分けをつけるために役立ちます。
テレパシーが使える人たちは縄文時代以前の時代背景で生きている人達。
そして使えなくなっている人達は人間の政治のチカラで抑圧されて生きている人達です。実際の日本でも戦国時代とかになると一般の人たちはスピリチュアルの能力が失われ現代人と近い感じになっていきます。
しかし神道の極意や陰陽師たちを受け継ぐ人たちはまだ多かった時代です。
話を戻しますが、アシタカやサンは動物たちと話ができますね。
アシタカが乙事主(オッコトヌシ)に腕をかざしただけで乙事主は全てを把握します。あれも周波数で伝えているということになります。
サンも猪突猛進している猪に乙事主の場所を聞いた時『ブヒィー』という答えだけで全てが理解できています。これは周波数帯で会話しているという事です。
多分ですがエボシやジコボウたちは現代人に近いのでその能力が無いのではないかと思われます。
ちなみに現代でも『虫の知らせ』などと言いますが、
何か嫌な予感などがイメージでパッと入ってきたり、誰かから連絡が着そうだな~と思ったらすぐ連絡がくるのはその周波数帯のキャッチができている時だと思っていいです。
強い念なども結構飛んでくることは多いですが、軽い量子的な感情などはフワッと空気中に拡散しやすいので届きやすい事があります。プラズマなどのエネルギーも意識の伝達には重要です。
私も先日アトリエの片づけをしていたら『福岡の○○さんから何か届く!』というイメージが急に飛んできて、その瞬間クロネコヤマトの宅急便がその方からの贈り物も配達してきてくれたことには強烈に驚きました。
松果体が活性化されるとこういうテレパシー的なことが可能になっていきます。
チャネリングが得意な人たちはこの能力が高いです。
縄文時代の人たちは自然とそれができたので動物だけでなく自然そのものと会話が出来ていたと言われています。
現代人でもスピリチュアルの能力は無くなっているわけではありません。現代でも空気の変化で天気が変わるのを予測できたりしますし、気圧の変化で具合が変わったりするのも自然との会話の一種です。
それが自然と共に生きるという事です。
しかし人間の支配が及んでくると自然との共存は減り人や政府からの圧力に従いながら生きるようになった人間は自然との会話が必要なくなりスピリチュアルの能力が失われている事は確かです。便利なツールも動物的感を鈍らせている要因の一つです。
それを劇中では戦国時代の人間の支配が始まった時代で描いています。
ちなみに縄文時代では村の宝物などを集会所に置いておいても誰も盗まなかった時代です。物欲や穢れや荒みが無い時代です。
しかしアシタカが途中の村で砂金の大粒と米を替えた後村人に追いはぎに遭いそうになります。
あれは人間とお金の支配が始まった時代背景を上手に描いています。
アシタカの村にはそんな穢れた心を持つ人間はいなかったから金を見せると追われてしまう身になるとは知らなかったという事です。
ジコ坊はその辺を一瞬で読み取りアシタカに注意を促すあたり凄い観察力です。ジコ坊はサイコパスな詐欺師的な性格なので観察眼は作中でもトップです。
カヤにもらった小刀・黒曜石の神秘的力
アシタカが村から旅立つときに『兄様(アニサマ)!』と呼んで近づいてきた娘『カヤ』がくれたキラキラした玉(ギョク)の小刀をご存じでしょうか?
後にアシタカはその小刀をサンに贈ってしまいます!
これには世の女子たちは衝撃を受けるのではないでしょうか。
カヤはアシタカを『兄様』と呼んでいるので兄妹だと思う人もいるかもしれませんが、昔は目上の人をアニサマと呼ぶのが一般的だった時代もあるようです。多分カヤはアシタカの許嫁(いいなずけ)だったと思われます。
そのカヤからもらった小刀をあっさりサンにあげてしまうというのは村に戻るつもりがないという意志表明でもあると受け取れます。(この話はまた後でしたいと思います)
さて、その玉の小刀は黒曜石(コクヨウセキ)でできているという噂です。
神道を学んでいる方はご存知の方もいるかもしれませんが、黒曜石というのは祓い清め、浄化のチカラがとても強く物凄く神聖なパワーストーンの一種です。縄文時代中期になるとこの黒曜石の交易が盛んになってきます。
縄文時代の黒曜石がこちら。
ちなみに現在では純度の高いモノになるとなかなか高価で手に入りません。
ちなみに私の描いている『黒丸』はこの黒曜石と銀河系太陽のブラックホールのイメージです。
ちなみに世界で最も純度が高く高価な黒曜石はアルメニア産の黒曜石です。
アルメニア共和国はアジアとヨーロッパの中間の内陸国で富士山にそっくりな山『アララト山』があります。
そのアララト山と富士山は相似形でありスピリチュアル的に深い関係があります。
アララト山も富士山も火山です。
アララトの火山が噴火し固まった時にできた黒曜石がとても純度の高い黒曜石です。そのできる工程というのがなかなか難しくて説明しにくいですが、アルメニア産の黒曜石がとても貴重で高価なモノだという事をお伝えしておきます。
そしてアルメニアのアララト山はノアの箱舟が(アーク)が降り立った場所という伝説がありとても神聖な場所として知られています。
もののけ姫とは少し離れますがノアの箱舟というのは『箱=四角(キューブ)』を示していてキューブ型の宇宙船の事を示しています。
そしてアルメニアは古代文明が栄えていました。
古代文明が栄えていた所というのは宇宙との関連が強く宇宙からのエネルギーや情報を重んじる場所でもあり急速な勢いで繁栄していったとされています。
そういう所では農業が盛んです。そういう面で縄文時代とアルメニアも相似性があります。
日本の稲作は弥生時代に大陸から受け継がれたと公では言われていますが、実は縄文時代には稲作が行われていたという事が貝塚などから発掘されたモノによって証明されています。
宮崎駿監督がこの相似形の関係を知っていてあの小刀を黒曜石で表現したのかは不明ですが、とてもスピリチュアルについて詳しい事は明らかです。
しかし作中にあの小刀を登場させる描写の意味については深いところまでは読み解けていません。縄文時代をアピールしたかった事だけは理解できます。
カヤがアシタカに渡し、アシタカがサンに渡すという描写をしたという事には必ず深い意味が込められていると思います。
先ほども少し話したようにアシタカが村に帰らないで、生き残れたらサンと一緒になるという意志を示したのか?
他にもっと深い意味があるのかはこれから考察していこうと思います。
次の項目ではアシタカが最後に『私はタタラバで暮らそう』と言った本当の意味について解説します。
太古の風習『呪い返し』
スピリチュアルには呪いというものがあります。
アシタカが祟り神(ナゴの守(神))にもらったのがその呪いです。
祟り神はアシタカの村でアシタカにトドメを指されますが、もしトドメを指されなかったらどうなっていたと思いますか?
そのまま村を壊滅させまた他の村を壊滅させに行きますよねきっと。
正に『祟り神=呪い』です。
そしてアシタカはその呪いを受け継ぎました。
ではここで質問です。
あの呪いをもらったアシタカは普通に村で暮らしていたら、ただ呪いに苦しまされ死んでいったと思いますか?
多分答えは『NO』です。
ではどうなるのか?
答え→アシタカも祟り神になります
せっかくアシタカが祟り神を倒したのにアシタカが祟り神になって村を壊滅させては何の意味もありません。
実は村の年寄りの中には祟り神の事をよく知っている人もいます。ヒイ様です。
だからこそアシタカが祟り神になる事やその後に起こり得る事も知っています。
だから呪いをもらったアシタカを恐れています。
そしてここからがヒイ様の叡智の見せ所です。
実は昔の日本のスピリチュアルでは呪いをもらったらそのまま呪いを返すという『呪い返し』という術がありました。
ヒィ様は石を使った占術で呪いが発生した場所を突き止め、そこに向かって呪いを受けいずれ祟り神になるアシタカを送り出します。
これがヒイ様の使った呪い返しです。
アシタカはそうとも知らず西の国を目指します。
アシタカはかなり賢いので旅の道中で憎悪や怒りによって呪いのチカラが増幅していく事を感づいていたでしょう。
そしてその呪いが結果的に自分をどうするかも気付いていたのでしょう。
だからこそアシタカは追い出された村には帰らず、呪いを返さないといけないタタラ場に残る決意をしたのかもしれません。
アシタカはヒイ様の思惑をしっかりと受け止めていたのだと感じ取れます。
最後にアシタカとサンでシシ神に首を返した時にもサンに移った痕は消えたけどアシタカの右手の痕は少しだけ残っています。
アシタカはその手を見て『シシ神は私に生きろと言ってくれた』と言っていますが、本心はどうなのでしょうね。
全て消えたわけではないというのがちょっとしたキーになっていそうです。
その痕がアシタカがタタラ場に残る決意の最終的な決断をした可能性も否めません。
そしてタタラバを漢字にすると『祟らば』になるのが不思議な因縁です。
余談ですが祟り神というのは神道・古事記では八十禍津日神(ヤソマガツヒノカミ)という穢れ(けがれ)の神として知られています。
有名なところでは学問の神『菅原道真公』が祟り神だったが、後に学問の神と崇められたとされています。
八十禍津日神(ヤソマガツヒノカミ)は祟り神でもありますが、神道ではそこから学び大きく発展していくという姿勢がありただ単に祟ることや呪うだけが祟り神ではないという教えがあります。
それについて詳しく書いた記事がコチラ☞客は神様ではない!クレーマー攻撃の災い転じて福となす日本人の究極精神『八十禍津日神』と神道の関係
とりあえずアシタカは祟り神になるから呪い返しとして西の国に送られたという事は否めないところがあります。
ヒイ様がいなかったらあの村は危なかったでしょう。
ちなみにヒイ様が着ている羽織にも土偶や土器に入っている模様があります。(多分メビウス(宇宙エネルギー)に近い模様です)首飾りも多分黒曜石でできているのだと想定できます。
そしてヒイ様の髪型はメビウス『∞』そのものを意味しています。
メビウスとは右回りのエネルギーと左回りのエネルギーが一つになったエネルギーを示します。女性性と男性性を表す意味もあります。
メビウスだけだと横軸のエネルギーですが、そこに縦の軸も加えるとクラインの壺という更に次元の高いエネルギーになります。
ちなみに大祓の時もこの動作をしますね。
この大祓をやった時にエネルギーがフワーッと上に上がる感じになりました。
また話が反れましたが、
ヒイ様はもののけ姫の中でももっともスピリチュアルに精通した人だったということが言えます。
シシ神は何で鹿?
シシ神ってシシって言うけど鹿っぽいよね?と思う方も多いでしょう。
昔は鹿をシシと呼んでいたようです。
ヤックルも明らかに鹿と山羊のハーフみたいな感じなのに『見慣れぬシシに乗っていた』と言われています。
更に鹿というのは神道では神の遣いとして知られています。
私は埼玉県秩父市にある三峰神社に行く時山中で鹿に遭遇して興奮しました。
そして山頂近くの渋滞の中一緒に行った友人が車を降りて走って神社に向かったところ興奮したサルに襲われそうになりました。
余談でした。
神道・古事記で動物の神で天迦久神(あめのかくのかみ)という神がいます。
天迦久神(あめのかくのかみ)は正しく鹿の神でありシシ神のモデルなったのだと思います。
最後のシシ神(デイダラボッチ)が湖に倒れ込み風になり山を再生させます。
その時には誰も命を奪われず、敵だったエボシの心も穏やかになります。
あの風と再生は神道で言う魂の祓い清めの効果だったのではないかと感じています。
本当に宮崎駿監督はスピリチュアルに深く精通していることがよくわかります。
そしてもののけ姫の次の超大作が『千と千尋の神隠し』ですから、正にスピリチュアルに深く入り込んできてるな~という感じですよね。
もしかしたらもののけ姫を描いている時既に千と千尋の神隠しの構想が出来ていた可能性はありますね。
もののけ姫の中にもまだまだスピリチュアル要素のある描写は沢山あるのですが今回はこのくらいにしておこうと思います。
ジブリ作品で気づいたことはチョクチョク記事にしていきますので興味があればご覧下さい。
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